宇宙は未知に満ちている
今日ニュースで、「太陽系の惑星がもう3つ増えるかもしれない」と言っていた。新聞にも載っていた。「惑星」の定義をはっきりさせることにより、結果として最低でも3つは増えるだろうというのである。
「惑星」とは何を指すのか。この問題はかなり前から科学雑誌などでは取り上げられていた話題である。これは単に「教科書の書き換え」に留まる問題ではない。特に西洋文明では、宗教や占いの世界で、惑星の位置などが重要視されてきた背景がある。今後、惑星の定義を明確化されるとなれば、それらの思想の根幹をも揺るがしかねない。今月24日に国際天文学連にて採決予定だそうだが、どうなるか興味深い。
いっそのこと、占星術でも使われている「黄道12星座」も、さそり座といて座の間にあるへびつかい座を加えて「黄道13星座」してはどうだろうか。
考えてみると、ここ百年で人類は数々の発明や発見をしてきた。これは宇宙に関することもそうだ。しかし、いまのところ生きた人間は、約38万Km(約1.3光秒)離れた「月」までしか到達していない。人類は未だに「隣の惑星」にも行ったことがないのである。
衛星軌道に浮かぶハッブル宇宙望遠鏡などの成果で、数億光年先の超銀河団や、宇宙創生の頃のヒントにつながるクエーサーなどの研究が進んでいるが、地球から「観測」できる方向は、銀河系の「北天」と「南天」の方向だけだ。いわゆる天の川(銀河系の断面方向)の向こうに何があるのか……。銀河の中央には太陽の300万倍質量の巨大ブラックホールがあるとされているが、その向こうは……。
人類が「観ている」宇宙は、ごくわずかな範囲でしかないのである。
太陽系すらまだまだ判らないことでいっぱいなのだから、その外側など、前人未到もいいところである。
我々の太陽系は銀河系の中央から約2万8000光年離れた、オリオン腕の中に位置するというが、それだって覆らないとも限らない。
ロボット科学や交通機関の発達、通信技術の進歩など、この半世紀で進歩した分野は数あるが、宇宙に関する謎は、かつての想像よりも遅れている気がする。いや、遅れているというのは間違いだ。宇宙は昔の人間が考えたよりもはるかに広大だというだけだろう。
…この記事を投稿してから気づいたのですが、りんごさんも同じニュースを取り上げていらっしゃいましたので、リンクを置きます。こちらです。
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コメント
こんばんは、りんごです(^^)。お邪魔します。
ほんと宇宙は未知に満ちていますよね~。
僕らの知りうる宇宙なんてほんのごく狭い範囲。
だからこそ探究心が燃えます。
常識を覆し続けてきたエキサイティングなところが、僕が宇宙論に惹かれる所以です(^^)。飛行機が登場したころには、物質の最高速度は音速と言われていました。光速度が宇宙最高速度という今の常識もいつ覆るか分りませんね。
投稿: りんご | 2006年8月17日 (木) 20時51分
こんばんは。
宇宙の話してるあゆざかさん、生き生きしてますね。宇宙が好きって気持ちがすごく伝わってきます。
憂は、宇宙も広くて、奥深いけど、人の心もおんなじ位分かんないことだらけと思ってて・・・、そういう意味では、人の心(特に自分の心)の仕組みをもっともっと知りたい。未知な部分が解明される瞬間ってすごく楽しいから。
好きなこと、興味を持てること、熱く語れることがあるって、楽しいですね。
投稿: 宇都宮憂 | 2006年8月18日 (金) 05時22分
セレス、カロン、2003UBC313(第10惑星)のことですね。特にカロンは冥王星の衛星とされていたもので、セレスは冥王星の二重星。なぜ、今この時期に惑星の定義をわざわざ変更する必要があるのでしょうかね?新しい定義の内容によっては、太陽系には24の惑星ができてしまいますよね。「水・金・地・火・木・土・天・海・冥(年によっては冥・海となることもありますが)」が水・金・地・火・木・土・天・海・冥・セレ・カロ・2003UBC133」となるだけでも覚えにくいのに、24個となるとちょっと・・・。
「黄道13星座占い」は数年前にちょっとしたブームになりましたよ。でも、生まれた月によって、それまで慣れ親しんだ星座が変わってしまうとか、へびつかい座なんかになるのはイヤだとかで半年くらいで自然消滅してしまったみたいですが。ググるとその手のサイトのキャッシュがいくつか残ってました。
コメントを書く欄を間違え、映画の話題のほうに入れてしまいました。この場をお借りしてお詫び申し上げます。
投稿: maline | 2006年8月18日 (金) 18時36分