映画感想15:日本沈没
●日本沈没
監督:樋口真嗣 原作:小松左京
主演:草彅(草なぎ)剛、柴咲コウ、豊川悦司
2006年 日本
先に書いたように今日、劇場で観てきました。まず率直な感想を言いますと、期待した以上に面白かったです。原作や前作(どちらも1973年公開)を知らずに観てますが…。僕はこういう大災害ものやパニックものについては、淡々とした流れが好きなのですが、そういう意味でも良かったです。まあ僕の観たときの精神状態もありますので、客観的にはなかなか語れませんけど…。
しかし、かなり強い既視感がありました。いろんなところで「ディープインパクト」(1998年アメリカ)と似ているなぁ、と感じました。その映画も好きなので、特に僕としては問題なしですが、本当にそう思いましたね。具体的なところを挙げてしまうとネタバレになってしまうので言えませんが、個人的には「ディープインパクト」に「デイ・アフター・トゥモロー」を加えて日本風にした感じでした。
主演の草なぎ剛が予想に反してよかったですね。役に合っていたのかもしれません。何度も言いますが、淡々としたところが(笑)
作中での話ですが、タイトル通り日本全国がめちゃめちゃになっちゃいます。何千万人も死んでしまいます。特に北海道や九州はヒドイ気がしました。それぞれの地方の方はどんな風に観たのかなぁ、と思いました。
ところで、この作品には「N2爆弾」なるものが登場します。核爆弾ではないが、それに近い破壊力を持つ爆弾として。…これって「エヴァ」? とちょっと思いました。正直、どんな原理かわからない爆弾が出てくるのには、ちょっと疑問でした。あと細かいところですが、出てくるパソコンがアップルマークというのもなんだかなぁ、でした。それと海洋調査船「ちきゅう」という大型船舶が登場しますが、そこで田所博士(豊川悦司)が最新のコンピュータ・シミュレーションを行います。あたかもその船にある数台のパソコンでやっているかのようでした。おおい、気象予想などの大規模なシミュレータは、東京ドームくらいの大きさのスーパーコンピュータでないと無理だろう、と心の中でツッコミました。まあ、田所博士の大学にスパコンがあって、そことワイヤレスでつながっていると無理やり解釈しましょう。あと演算中のパソコン画面は例によって意味不明のダンプリスト。このへんのリアリティが個人的には惜しかったです。
なんだかんだ言ってますが、なかなか良かったです。不思議なもので、作中では数千万人が死ぬのですが、その残虐性などが一切表現されていないため、フラットな気分で観ることができました。とにかく、お決まりの大団円ではないところが、また良かったですね。
あと、なんだかいろんな有名人がエキストラで参加しているようでした。エンドロールに「富野由悠季」なんてありました。僕は映像では気が付きませんでしたが。筑紫哲也さん(もしかしたら鳥越さんかな)もいましたね。
(視聴形態:劇場で)
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
こんにちは!
実はこの映画、DVDが出たら欲しいなぁ・・と、思っていたんですよ!主人のエイジさんも興味を持っています。
だから、こうやって映画観てきた方のご感想が聞けてよかったです!もう、DVD買うの、決定ですね!!
ではでは!
投稿: hiroko | 2006年9月22日 (金) 11時51分
>hiroko さんいらっしゃいませ
僕はいつも感想を書いた後に、他の人はどう評価したのか知りたくて、ざっとネットでの評判を読むんですが、この映画はかなり割れてますね。ものすごく酷評している人も居ました。
でも、やっぱり他人の評価を見た後だと先入観が入ってしまうので、可能なら真っ白な状態で観ることをお奨めします。
投稿: あゆざかけい | 2006年9月22日 (金) 14時56分
私もスクリーンで見ました。
あれは、監督の樋口さんが、とてもサブカルな人だからですね。アニメ界とは深く繋がっていますから、N2は明らかにエヴァです。そういう細かい遊びが入ってるので、この映画はDVD買って一時停止効かせながらじっくり見る、という楽しさもありますね。
原作とストーリー(ラスト)を変えてしまったので、くれぐれも、単行本の『日本沈没 第二部』は買わないように。つながりませんから。
『日本以外全部沈没』もよろしくー。(河崎さんの映画はふざけすぎてるとこが好き。)
投稿: くりにゃー | 2006年9月28日 (木) 16時25分
くりにゃーさん いらっしゃいませ!
そうでしたか。「日本以外」も観たいと思います。筒井康隆さんは「七瀬シリーズ」とか「パプリカ」とか、原作のほうはとても好きでした。映画はどうかなー。
投稿: あゆざかけい | 2006年9月28日 (木) 16時52分