映画感想16:不思議惑星キン・ザ・ザ
●Kin Dza Dza (不思議惑星キン・ザ・ザ)
監督:ゲオルギー・ダネリヤ
主演:スタニスラフ・リュブシン
エヴゲーニー・レオノフ
1986年 旧ソビエト連邦
とても変なSF映画。激しく人を選ぶと思われる作品。絶賛する人が居るであろう一方で、15分すら観続けられない人も居るであろう。そんな作品。アメリカハリウッドでは決して作られないような映画。以前に観た「銀河ヒッチハイク・ガイド」(2005年イギリス)もかなりぶっ飛んだ作品だったが、ぶっ飛んでいるという一点だけなら、こちらのほうがはるかにぶっ飛んでいる。旧ソ連で作られたというが、僕にはロシア映画は観たことがないのでなんともいえない。素直な感想を言うなら、とても変でちょっと面白く泣けはしないが深く考えようとすれば哲学的でなくもない感じの映画。実を言うと僕自身にもよくわからない。ただ、空気のような映画ではないことは確か。SF映画ファンを自認する人は一度は観てみる価値はあるだろう。
「銀河ヒッチハイク・ガイド」と比べることが正しいかわからないが、比べるなら僕はあいにくと「銀河」の方が好きだな。ただ、この作品は旧ソ連時代、今から20年も前に製作されたものだからな。それを考えるとすごい作品かもしれない。
今日は「出社の練習」でかなり疲れていたのだが、なぜか眠れない…。そこでまだ観ていないストックDVDの中からこの作品を観てみた次第。
文字通り不思議極まりない作品だった。ある意味トリップできるかも。うつな人にも安心。ただし面白く感じるかは全く保証できない。
本当なら今日の「活動記録」といきたいところだったが、いまひとつ書く気にならなかった。今日はこれまで…かな?
(視聴形態:自宅でDVD)
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コメント
ロシア映画は相当観るひとを選ぶといいますね。それでもこの作品はまだわかり易いほうで、入門編にはいいと思います。
ロシア(ソビエト)に限らず、共産圏の映画というのは哲学的であったり、観念的であったりします。現体制になってからはハリウッドを震え上がらせるような娯楽作品も作られているのですが、ソビエト時代は、裏側に反体制的なメッセージを隠したりしますからよけい難解なのかも。この時代の映画ってDVDで観ることをお勧めします。劇場では睡魔に襲われ料金がたかくつきますよ。
ぼくはソビエト映画初体験がタルコフスキー監督の『惑星ソラリス』だったのですが、劇場ではやはり心地よい眠りに・・・。後でビデオで見直すとまた睡魔が。それでも何度か繰り返してるうちに宗教的恍惚感というか、麻薬というか、どっぷりつかってしまいましたね。逆にハリウッド・リメイクの『ソラリス』は視覚効果だけはいいものの作品としては物足りなく感じたりして。
タルコフスキー作品『ストーカー』(ある国にあるという、望みを何でもかなえてくれるユートピアへと人々を案内する、スペシャリストと呼ばれる密猟者(ストーカー)とユートピアを目指す作家。政府からユートピア爆破の密命を受けた科学者の旅を描いた作品)とか、ポーランド作品の『金星ロケット発進す』など、日本で手に入る東側の作品を集めたりするほどはまりました。中には北の将軍様金正日プロデュースの怪獣映画なんかもありますが、あまり深く考えずに観たほうがいいですよ。考え込むのは「うつ」にはよくないですから。
復職されると時間は限られると思いますが、たまには映画やアニメでリラックスしてくださいね。では、また。
投稿: maline | 2006年9月28日 (木) 06時00分
>malineさん ありがとうございます
実はこの記事を書きながら「malineさんは観たことあるかな?」と思ったりしてました(笑
さすがですね。
「惑星ソラリス」は有名ですよね。僕はまだ観たことありませんが。僕はわりと淡々とした映像が好きなので、旧東側諸国の映画は面白いのかもしれません。気分の問題もありますが、「惑星ソラリス」や「ストーカー」「金星ロケット発進す」覚えておきます。
いつもご教示いただいてありがとうございます。
投稿: あゆざかけい | 2006年9月28日 (木) 16時12分
お初にお目にかかります。くりにゃーと申します。
残念ながら、この映画、名前こそ聞くものの、未見です。
ソビエト映画は好きな方なんですけど、なんでか見逃してますね。1986なら、学生の頃で映画好きな頃だから、見てても不思議ではないのですが。
ソビエト映画と言えば『日本海映画』社ですね。ソビエトとの映画配給は唯一この会社が担ってました。東西の壁崩壊で映画の自由化したから、もう潰れちゃったかな。貴重な会社でした。
(アンドレイ・タルコフスカヤは好き(そうとしか読めないんだもん。タルコフスキーが正しいんだろうけど)。西の『2001年』、東の『ソラリス』と言われたくらい。『スタウケル』(これもそうとしか読めない)もなんか考え込んじゃう映画で好きです。没後20年、てことで、東京のどっかではレトロスペクティブ一挙上映なんてやってるんじゃないかなぁ。いいなぁ、東京。)
とりあえず『キン・ザ・ザ』は買っとくかぁ。
(って、malineさん『プルガサリ』ってマニアックすぎ……。不可殺って意味でしたっけ?)
投稿: くりにゃー | 2006年9月28日 (木) 16時19分
わー。こちらにも「つわもの」が!(笑
くりにゃーさんいらっしゃいませ。
「ソラリス」も観てみますよ。またコメントをぜひお願いします。
投稿: あゆざかけい | 2006年9月28日 (木) 16時54分
>この場をお借りして、くりにゃーさんへ
そうです。不可殺と書いてプルガサリ。ゴジラ大好きな北の将軍様が韓国から映画監督を拉致し、日本から本家ゴジラのスタッフを招致して作ったという。プルガサリは悪政に苦しめられた庶民が作った人形で、女性の流した涙によって巨大怪獣となり、悪を成敗するという怪獣映画です。ちょっと日本の『大魔神』やフランスの『巨神ゴーレム』のパロディみたいな作品でしたね。大砲を食らってもびくともしない無敵の怪獣。まさに殺すことの不可能な怪獣です。外見が牛に似ていてプルガサリというよりは、ブルサガリって感じでしたが。それにしても悪政ってあんただろうが!ってプロデューサーの将軍様に突っ込んでやりたくなるなぁー。
くりにゃーさん、結構マニアですね。「日本海映画」を知っていますよ、ぼくも。ってことはお互いマニアか・・・。
あゆざかさん、こんな形でコメント欄をお借りして申し訳ありませんでした。『プルガサリ』もぜひ観てみてください。
投稿: maline | 2006年9月28日 (木) 17時22分