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2006年10月29日 (日)

いじめとか教育とか…やはり政治の問題に帰結する…人のせいにするな

 必修科目の問題とか、いじめへの対応の問題とか、教育に関係する報道が多い。また、罪の無い小さな子供が巻き添えになる変な事件や、虐待事件も多い。これらの事件の裏には、本当は様々な社会が抱える問題が隠されている。「大学進学率を競う予備校化する高校」だとか「ゆとり教育の崩壊と教育格差」だとか「大学全入時代で問われる大学教育」だとか「異常なまでの就職氷河期で形成された企業側と学生側の意識のミスマッチ」だとか……。他のいろんな問題とリンクしている。

 人間が愚かだからなのかメディアの傾向がいけないのか。どうも前述したような問題の本質を誰も語ろうとしない。本当はそういうことを突いていくのがメディアに厚遇を持って迎えられ登場する「有識者」の皆さんの真の役目だろうに。

 気のせいかな。僕はこの傾向が昨年の総選挙(郵政問題のみがクローズアップされ、「劇場」とも言われ、与党が圧勝した選挙)から、どうも問題の本質を突くような発言をしないという傾向が強まったと思う。これは気のせいかな?

 別にここで断っても意味はないが、一応表明しておくと、僕は昨年の選挙で与党には票を投じなかったよ。でも、結果として与党は圧勝した。つまりいまの政治に「Yes」といっているのは他でもない、国民なんだよ。

 冒頭で触れた昨今の問題では、どれも教育や福祉に関係する組織や、その人々がやり玉にあげられている。無論、責任の所在は明確にする必要はあるし、確かに関係する「大人たち」の対応がまずかったのも疑いようがない。でもね、本当に原因を突き詰めていけば、「親」なり「家庭」なりの問題に行き着くはずなんだ。そしてその問題をもっと掘り下げれば「政治」に行き着く。特にいじめ問題がそうだ。確かに学校関係者や教師も問題だろうけど、最も重大な問題を抱えている、もしくは責任があるのは、「いじめた側の本人たち」だろうよ。

 確かに日本人の性質として、マイノリティに居るよりもメジャーに居る方が落ち着く。寄らば大樹の陰っていうのがあるんだろう。個々を見ればいい人でも集団になると怖い。いまの日本のメディアなどはとにかくメジャーな方向に加速する。これでは少数意見など封殺される。だが、そういう風潮こそいじめを生むんだよ。

 大人社会がこれでは、子供社会を正常化させるなんて無理だ。もっと危機感を覚えなくてはいけないよ。日本は先進国だとか思っている人が多いようだが、すくなくとも言論や表現の自由という意味では、むしろ退化している。それはすべて政治の力なんだよ。

 あまりこういうことは言いたくはないが、あまりにも世間の流れが気持ち悪いので、ちょっと言ってみた。

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コメント

バブル崩壊後に日本が取った方法は、アメリカの表面上の動作を移入する、というやりかたでしたから、「勝ったものが勝つ (Winner takes all)」という世界を生みました。格差社会ですね。ここでは、勝つためにはなんでもあり・勝たなきゃいけない、という倫理観が形成されたと思います。
バブル以前からの「個性化」「勝ち負けを問わない平準化」を推し進めていた教育界は矛盾に直面するのですが、それゆえにいじめ(勝ち負けのはっきりした世界)は、水面下に潜って陰湿化したのだと思います。
安倍さんの「再チャレンジのできる日本」政策がこの問題を解決する(負けてもまた勝てる)かどうかは、もう少し評価のための時間が必要ですが、それまでの間は、陰湿な事件は増えていくでしょうね。

あるいは、社会による弱者の自然淘汰が起きているだけかもしれません。もう、社会が許容できる以上の人数になってしまったのかもしれません。それゆえ、あふれた人間を自動的に排除して消去する力が働いているのかもしれません。
弱者は社会から退場する。
死ぬべくして死ぬ。
そういう社会が健全である、という時代かもしれません。
(なんだかケンシロウの時代みたいだぞ。)
うつ病の増加は、それを示唆しているような気がします。
社会に適合できない弱者は社会から退場してもらう。
なんか南国に集団移住したくなってきたぞ。うつ病患者を受け入れる南国の楽園が欲しいぞー。

投稿: くりにゃー | 2006年10月29日 (日) 18時43分

こんばんわ。
・「いじめ」について。
「いじめ」って、簡単に無くなりませんね。
最近になって、「教師」まで、「生徒」にいじめを引き起こすとは・・・。
時代が泣いていますね。

投稿: H・K | 2006年10月29日 (日) 19時27分

くりにゃーさん
H・Kさん
いらっしゃいませ。
まとめて返信で失礼します。

 そもそも「勝ち負け」が一面的に決まる社会そのものが変だということに気が付かない人が多すぎますね。「負けても再チャレンジできる」って、結局いま現状「負け」の人を「確かに負けだ」と決定付けることになります。何をもって「勝ち」なのか。
 そのあたりを教育の面、というか「親」が子供に教えないといけないんでしょうけど、肝心の親の世代が「勝ち負け」の価値観に染まりきっていますから……。
 個人的には「いじめ」問題も、親の責任が相当大きいと思います。語弊を承知で言うなら、いくら集団での「いじめ」でも、必ず主導的な人(1人~3・4人くらい)が居るはずなんですよ。確かに風見鶏で周囲に流される皆も悪いけど、主犯である「そいつら」が、何故裁かれないのか? 未成年だからか? ……複雑ですね。思いとしては。まあ教師が主導していたら終わりですけど。

投稿: あゆざかけい | 2006年10月30日 (月) 19時56分

前々から思う不思議。
いじめ、は精神的な加害行為である、と思います。
ふとんたたきおばさん、の例にあるように、長期的かつ継続的な精神的加害行為は、傷害罪として刑事告発できるはずです。
また、ーいじめによる自殺は、親にとって子の喪失という損失であり、親から見たら子どもという財産の損害であると考えられます。すなわち加害者に対する損害賠償請求が可能です。
だから、がんがん刑事告発なり民事訴訟するべきなんですよ。
件の教師の事件も、とっとと裁判起こすべきです。

いじめが損である、てことを社会通念として確立しなきゃいけない。
いじめられた側は、些細なことであっても、告発・訴訟するべきです。
なんで、日本人って裁判を嫌がるのかな。
私の娘がいじめられたら、私は堂々と訴えるぞ。(こんな親のこどもはいじめられるだろうなぁ。ごめんにゃぁ、こんな親で。と、まだ結婚もしていないのに心配してみる。)

投稿: くりにゃー | 2006年10月31日 (火) 00時04分

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