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2007年5月20日 (日)

仕事は好きでするもの?

 …というより、仕事が好きですか?

 多分、僕は違います。

 当サイト内検索機能で「仕事」というキーワードで検索すると、いろいろ昔の記事が出てきます。うつ状態で先が見えないときの記事もあります。それらを客観的に読んだとしても、どう見ても、好きで仕事をしているとは感じられないですね。

 それは自覚していることです。
 僕にとって仕事とは、経済的にかろうじて自立することで、社会人としての面目を、これまたかろうじて保つための手段であり、それ以上でもそれ以下でもないようです。
 いまの仕事が好きかと質問されると、けっこう言葉に詰まってしまいます。少なくとも「はい好きです」とは即答できない。いやむしろ、気持ち的には「仕事は嫌いです」と言うほうが素直な感じもするのです。

 世の中には…僕の主観で言うとバリキャリの女性に多い気がしますが…「仕事が好きだ」と断言できる人が少なくないですね。正直うらやましいです。もっとも、こうしたものの背景には、「厳しく狭き門をくぐるために、より高いモチベーションを保ち続ける必要があったからだ」とも言えます。

 僕は世代的にはいわゆるバブル崩壊後の就職氷河期に社会人になった「ロストジェネレーション」の最初の世代ですが、4年制大学に進まなかったことが、かえって幸運となり、それなりの会社に就職できました。
 ちょうど団塊ジュニア世代にあたり、人数も多かったので、けっこう大学受験の浪人生も多かったと思います。仮にストレートで4年制大学に進んで順当に卒業した場合でも、卒業は平成6年(1994年)です。バブル崩壊が1991~1992年頃とされていますから、年々就職が厳しくなっている頃です。
 僕が専門学校を出て就職した年は平成5年(1993年)でした。もしも就職活動をしたのが後一年遅かったら、僕もフリーターになっていたかもしれないと、まじめに思っています。別にフリーター自体が悪いとは思っていませんが、近年言われているように、生活の基盤にするにはあまりにも不安定すぎることも確かです。

 正直に言いますと、新卒の時ですら、就職するのが嫌でした。できることなら学生のままで居たかった。でもそれは許されないと、自分に言い聞かせていました。20歳を過ぎたら成人だし、成人は可能な範囲で働かないといけないんだ、そう言い聞かせていました。
 そして、運良く就職できたら、今度は「働くことは義務なんだから、当たり前なんだ」などと言っていました。今思うと、かなり虚勢をはって…。

 数年前、まだ抗うつ薬剤や睡眠薬剤、カフェイン入りの栄養ドリンクを飲みながらも、毎日働いていた頃、世間で話題になっていた「ニート」に対して、「何で働こうとしないんだ」と思っていました。
 しかし、いまはなんとなくわかるんです。就職氷河期にちょうど社会に出た同世代の人や、健康上の理由から一度職を失った人が、働く意欲もなくし、いわゆるニートになってしまうことが、わかるような気がするのです。

 先にも言いましたけれど、狭き門をくぐるためには、尋常ならざる「高いモチベーション」が要求されます。僕がわりと好きで読んでいるライターの一人に城繁幸さんという方がいます。「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」、「日本型「成果主義」の可能性」、「若者はなぜ3年で辞めるのか?」などの著者として有名です。
 彼の著書の中に、就職活動者があまりにも仕事に対する意識を高く持ちすぎていることから、かえってミスマッチが起こるという内容があります。

 本来、就職なんていうものは、特に新卒の人なら、ああ働くの嫌だけど年齢になったからとりあえずどこかで働くかなぁ、くらいの意識の人でも、それなりに働き口があるべきなんだと思います。でも、現実はまったく違っていたわけです。

 自分でも何を言いたいのかわからなくなってきました。スミマセン。
 とにかく僕の場合は、そんなに高い意識を持っていなくても、何とか就職できたわけです。つまり「仕事が好きか」なんてことをいちいち考えていたわけではないのです。こんなことを言うと、厳しい就職戦線に居る方からはお叱りを受けるかもしれませんけれど…。

 僕みたいなヘタレは、勢いで会社を辞めたりしたら、あっという間にどん底に潜って、二度と這い上がれないかもしれませんね。でも会社に行くのがどうしてもつらくなったら、やっぱり考えないといけないのですね…。

 いまの時点でその仕事に就いている人もそうでない人も、ある仕事に対して「好きだ」と思えるということ自体、とても幸福なことだと思います。たぶん、好きの理由は十人十色なのかもしれませんけれど…。

 隣の芝は青く見えるもの。これは常に意識しないといけない言葉だと思います。自分に言い聞かせています。

 なんだかよくわからない記事になってしまいました。
 とにかく明日からはまた戦場です。

(関係ないけれど、当サイト内検索機能は、必ずしも新しい順に出るわけでもないし、重複してヒットしちゃったりしますね…。見え方はとても良いのですけれど)

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コメント

僕が勤めていた会社はまあ、田舎にあるせいかみんなゆったりとしているんですが、もちろん仕事はきっちりするんですけど、悩んでいる子をみると助けてやろうと思う人が多くて、僕もよく何気ないは話から心の相談までしてきました。ファミリーのような会社でした。
僕は仕事だけなら好きじゃないけど、仕事をする仲間は好きなんです。
だから仕事を嫌いになれないのかもしれません。。

投稿: はじめ | 2007年5月20日 (日) 21時23分

あゆざかさん、こんばんは(^^)

これってすごい難しい問題ですよね。私のように、好きなことを仕事にして身体を壊してる人間もいれば、生活のためと割り切って仕事をして、でもそれなりに成果をあげている人もいる。

先日読んだ本には「自分が2番目に好きなことを仕事にすると良い」と書いてありました。一番好きなことはストレス発散のために取っておくんだとか・・・。何だか妙に納得してしまったのですが、今の私には2番目に好きなことも見つけられなくて、気持ちがウロウロしている状態です(ーー; 本当、難しいです。

投稿: かな | 2007年5月20日 (日) 22時33分

こんばんは
わたしは新婚の頃は「家事とは主婦の義務だ。」と固く信じ、辛いとか嫌いとか思わなかったです。
更年期障害が昨年の秋頃から始まったせいでしょうか?いまでは家事がなんとなく面倒・・・・でも、主人のためにとやっている状態です。
あゆざかさんは、わたしよりはるかに年下ですが、物事の考え方はわたしよりはるかに大人ですよ。自信をもって、これからもしっかり生きていかれると確信できます。主人もモラルのある大人なので、子供のようなわたしを引っ張り続けて来られたのだと思います。

投稿: hiroko | 2007年5月20日 (日) 23時17分

おはようございます。
好きか嫌いか。。。そう考えること自体まじめに真正面から仕事と向き合っちゃってるような気がします。
好きなことを仕事にして、逆に嫌いになることもある。
 
話は違いますが、長男は幼稚園入園の頃によく「幼稚園は会社だ」って言ってたんですよ。よほどパパの出社の様子が嫌そうに見えたんでしょうね。。。嫌だけど、行かなくちゃいけないところ
 
みんな結構そうなんじゃないかな、だってボランティアじゃないわけだし。好きな仕事で毎日楽しく収入もあるっていうのはほんの一握りのような気がする。

家事の中でも嫌いな分野、ありますよ♪ぼちぼち行きましょ(^^)

投稿: でつ | 2007年5月21日 (月) 06時25分

42歳の自分は仕事は好きだ.会社は自己表現の場だと思う.

18歳で仕事をしているし,バブル期とかも通っているので結構収入があるので,仕事を辞めると苦しいなー.でも健康の方が大事だろうから辞める日が来るかも知れない.とか思う.

30歳か.それくらいまでは仕事は好きだったか覚えていないけれど,責任とか今ほど重荷でなかったから,仕事の責任感が無くて,仕事が好きだったのかなー.

年取ると,考え方も変わると思うよ.

投稿: HAWK2700 | 2007年5月21日 (月) 08時01分

仕事に好き嫌いを持ち込むべきではないです。
そうすると、自分の仕事に対して疑念を持ち始めて、どろどろの考えに取り憑かれるから。
私は入社自体は、学校を出たら就職するのが当然だ、という程度の意識で、会社に入りました。(当時の理系は、学校の推薦状があれば入れるような時代でしたから、選ぶということも特にせず、教授の推薦する会社に入ったのでした。具体的には「こういうジャンルの職場がいいです」って私が言ったら、3枚くらい求人票出してきて「どれにする?」って言われて、その中で知っている名前の会社を選んだ、という、とてもいい加減な就職。)
その後も私は仕事を選ばずに指示されたテーマで力を出してきましたけど、入社した職場が私の趣味を生かした職場だったので、仕事自体は好きでした。
ただ、年取って、責任が増えてくるに従って、自分の思ったとおりの仕事ができなくなっていくのです。調整だとか外注管理だとか、自分の領域以外の仕事が多くなってきて、仕事はつまらなくなっていきました。
結局、年を取ることで、仕事に対する興味よりも、仕事から来るプレッシャの方が大きくなり、うつ病を発病、そして退職することとなりました。
いったん、退職しても、しばらくの間は、仕事するのが普通の社会人だ、という意識が強く働くので、求職活動をちゃんとやって、そこそこの会社に勤めたのですが、そり会社が自分のしたい仕事にあっていないと、長続きしません。一回退職、ていう行為をしておくと、2回目も怖くありません。3ヶ月で止めて、次の会社に移りました。
次の会社も、自分のやっていることと、自分のできることと、自分のしたいことのギャップがあり、結局首になりました。
今は、ニートしてますよ。ニート生活も、慣れてしまえば、仕事しなければならないという重圧からも解放されて、楽な生活になります。

仕事に好き嫌いの考えを持ち込むと、ろくなことにはなりません。今ある仕事を淡々とこなし続ける、という状態を続けない限り、退職したりニートになったり、ろくなことにはなりません。

投稿: くりにゃー | 2007年5月21日 (月) 09時48分

 こんにちは、「仕事」と「好き・嫌い」・・・難しいですね。
 憂は幼稚園で働いてるとき、「仕事をしている」意識がほとんどありませんでした。幼稚園で自分のやってることが面白くて、楽しくて、もっといろんなことが知りたくて、できるようになりたくて、そういう思いで時間が過ぎていきました。憂のしたことに相当するものが「給料」という感覚もあまりなくて。
 でも、今思はこう思います。「好き」だから続けられたって言う事は、「嫌い」なことをしなくてはならなくなった時、自分の理想が実現不可能だと分かった時・・・すごく痛い、と言う事です。
 うまい言い方が見付からないけど、「好き・嫌い」の感情とは別に、冷静に自分にとっての「仕事をすることの価値」があると、迷わないのかな・・・。そして、その「価値」は千差万別でいいと思います。

投稿: 宇都宮憂 | 2007年5月21日 (月) 18時33分

こんばんは。(^^)
以前勤めていた会社の仕事が、私は好きでした。好きだから、一生懸命やって、やり過ぎて、うつになってしまいました。難しいですよねー。
私の友達で、配属された部署が合わず、ストレスでうつになってしまった人もいます。その友達から見れば、好きじゃなくても、配属された所でやっていけるのは幸せなことなのかもしれません。
今私は再就職先を探し中ですが、自分のキャパに合った仕事ということを1番に考えて、就職活動をしています。
あゆざかけいさんの意見とみなさんの意見、とても参考になりました。

投稿: まりも | 2007年5月21日 (月) 21時55分

はじめさん
かなさん
hirokoさん
でつ さん
HAWK2700さん
くりにゃーさん
宇都宮憂さん
まりもさん

皆様におかれましては、真摯なご意見をコメントしていただき、感謝しております。

ひとり一人にお返事できないことをお許しください。

 本当に難しいというか、ひとつの答えはないというか、仕事と好き嫌いについては、同じ人間でも時と場合よって変わったりするような、微妙な命題ですね。皆様のコメントを拝読して、その思いを強く持ちました。
 この記事を書いたきっかけは、先週の仕事がつらく感じて、自分としても「やってゆけるのだろうか」という不安が高まり、いろいろ考えてしまったからでした。

 皆さんのコメントは本当に勉強になります。
 僕もそろそろ15年選手ですが、皆さんもそれぞれに語るべき言葉をお持ちですね。人生は勉強と言いますが、皆さんのお言葉から、また少しだけ僕の中にも言葉が増えた気がいたします。

 どうもありがとうございました。
 今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: あゆざかけい | 2007年5月21日 (月) 22時30分

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