歌:遊佐未森さんのアルバムはまさに世界
先週にも記事に書きましたけれど、奥にしまいこんだCDを採掘しました。この一週間は、特に遊佐未森さんのアルバムを改めて聴いています。この人の歌というか音楽は、病みつきになります。
今日、土曜日ということで通院日でもあったのですが、疲れていたので薬だけにしてもらって(本当なら逆じゃないかとも思うのですけれど…)、強くなってきた陽光の下、TSUTAYAのCD販売に立ち寄りました。あまり真剣には探しませんでしたが、谷山浩子さんとか遊佐未森さんのCDって…置いてないのね。(^^;)
やっぱりマイナーなのかな?
でも全部はそろえてないんだよなぁ。
数えてみたら以下の初期アルバムでした。
1st「瞳水晶」
2nd「空耳の丘」
3rd「ハルモニオデオン」
4th「HOPE」
ベスト版「桃と耳」
どれもすばらしい「作品」そして「世界」だと思います。個人的には、こういう領域のアルバムを出していた方は、谷山浩子さんとこの遊佐未森さんしか記憶にありません。
もっと買った気もするのですが、引越しの際に封印して、そのままかも…。
※ヘッドホンエージングBGM
HOPE 遊佐未森
(もちろん1990年版!)
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コメント
2nd「空耳の丘」、3rd「ハルモニオデオン」、4th「HOME」が黄金期なので、これを持っている人が一番多いですよね。で、ベスト盤1「桃と耳」は主にシングル・ヴァージョンを集めたもの。一番オイシイ買い方でしょう(笑)。自分も、他の人に勧めるなら、この4枚をまず押さえとけ!!って言いますね。
暫く廃盤状態が続いていましたが、1stと3rdと4thが、このほどリマスタリングされて再発売されましたので、これを機会に聴き返しているファンも多いみたいです。
ただ、裏で揉め事があるみたい(泣)で、2ndはリマスタリングから外されている上、当初リマスタリングされると発表されていたのに、5th「モザイク」と6th「momoism」は、発売後になってから結局オリジナルのままの再発売だったことが判明。それも1ヶ月も経っての発表で、問題になったりしています。
谷山浩子さんも、文学度が高く、良いですね。ゴシック童話の名作「歪んだ王国」は最高。
投稿: エレジー | 2007年6月 3日 (日) 00時16分
>エレジーさん いらっしゃいませ。(^^)
詳しい解説でご教示いただき、ありがとうございます。
それにしても音楽CDにおける「デジタルリマスター」とは、どれくらいの威力なのでしょうか。遊佐未森さんの曲は歌だけではなく楽曲すべてが一体となっている作品ですから、リマスタリングによって音に違いが出るなら聴いてみたいですね。
谷山浩子さんの「歪んだ王国」は残念ながら手元にはなかったです。「猫の森には帰れない」からの、初期アルバム7枚が発掘されました。記憶によると、遊佐さんのと合わせて、もっと持っていた気がいたしますが。
ところで遊佐未森さんの2ndアルバム「空耳の丘」については、版権か何かの問題でしょうか。これも良いアルバムですから、残念なことです。
コメントありがとうございます。またお越しください。
投稿: あゆざかけい | 2007年6月 3日 (日) 17時23分
リマスタリングと一言で言っても、やり方は様々です。文字通りマスタリングだけをやり直す場合もありますが、もっと拘ってミキシングを含めてやり直す場合もあるみたいです。これだと音のバランスが劇的に改善します。
ただ、普通は、音がアナログ時代並に柔らかくなり、レンジが広がるくらいであることが多いですね。古い音源であればあるほど、レンジが広がった効果は大きく、薄っぺらかった70年代の古い音源が、古さは残るものの、ボトムまでしっかりした音になることは多いです。
遊佐未森さんの場合、音源が1980年代の最後と、非常に新しいため、CDの規格が変わったわけでもなく、あれ以上レンジはあまり広がらないと思います。音量も、ほぼレンジ使い切ってますしねぇ。
ただ、ソニーは、母体が音響機器メーカーであるため、1989年~1990年くらいまで、独自の定位(音の重ね方)を推奨していたことがありました。結局これは定着しなかったため、この時期のソニー・レコードの音源は、やたらドラムの音がバシバシ響く作品が多いです。
つまり、遊佐未森さんの場合、「ハルモニオデオン」と「HOPE」はミキシングも一部手直しした上でリマスタリングすれば、かなり改善するはずです。ただ、相当コストがかかる上、一般にはあまりピンと来ないので、そこまでやりますかねぇ?
制作側と協議の結果、オリジナルのままでリリース、ってことから考えても、ミックスダウンまではいじってないと思います。殆ど差がないなら、下手に後からいじって印象が変わるのは嫌だ、と作曲者やプロデューサーが拒否した可能性大ですね。
つまり、それほど違いが出せなかったんだと思います。特に、5th/6thは音が良いので有名でしたから。
2ndがどうして外されたのかは全く分かりません。内部の人しか分からないでしょう。でも、2ndも、この頃としては非常に音良いんですよね。古いマスターテープをいじると、後から雑音が入ったりする弊害もあるので、その辺でしょうか?
「ハルモニオデオン」と「HOPE」はいずれ買ってみるつもり。あのバシバシ(苦笑)ドラムがどの程度改善しているか、興味があります。
でも、聖飢魔Ⅱの同時代の音源のリマスタリングを聴いても、大して改善してないので… 持ってるなら買い直す必要はない、と考えます。元の音源が変わるわけじゃないので。音っていじると、こもりますからね。音というのは本当にデリケートなもの。特に人間の肉声は…。
もし、驚くほど違っていたら、連絡しますよ。そしたら多分、良心的に、本気でリマスタリングしたんでしょう。
リマスタリングで一番音が良くなったのは、カルロス・トシキ&オメガトライブのスーパー・ベストです。これは元の音が非常にバランス悪かったので、違いが強くでた、ということ。遊佐未森さんの場合は、元の音源がいいですから、ここまでの違いは出ないはず…。
投稿: エレジー | 2007年6月 4日 (月) 02時29分
>版権
多分、版権ではないと思いますけどね。と言うのも、2nd/3rdは殆ど同じメンツで作られていますから。ちなみに、音は2ndの方が良いです。理由は上記の通り。3rdはドラムの定位取りが大問題。
投稿: エレジー | 2007年6月 4日 (月) 02時57分
>エレジーさん
とても詳しい解説をいただき、本当にありがとうございます。
取り急ぎではありましが、御礼申し上げます。m(_ _)m
なお、平日はお返事ができない場合もあるかと思いますが、ご容赦を…。
(途中覚醒ぎみのあゆざかけいでした。)
投稿: あゆざかけい | 2007年6月 4日 (月) 04時24分
結果報告です。「HOPE」のRemasterがTOWER RECORDSにあったので、買ってきました。結論、レンジが広がっただけで、音のバランスは元のままですね。つまり、CDに落とす最終工程だけを、最新の高いビットレートで行った、文字通りのリマスタリング、というわけです。
そうは言っても、幅の狭かった音空間が、一回り広がった感じがしますので、効果はちゃんとあがっています。特に、ヴォーカル周辺が窮屈だったのが改善されています。
CD制作の過程は、(1)録音、(2)ミックスダウン、(3)マスタリング、と大きく分けて3つあり、(3)だけをやり直すことを、通常、再マスタリング=リ・マスタリングと言います。
しかし、(2)からやり直しても、(3)をやらないとCDにならないので、ミックスをやり直すことも、リマスタリングと言います。
リミックス&リマスタリングと言わないのは何故か? それはですね、ディスコの商売人が、1曲を水増しして沢山儲けようと企んで、リミックスという名の別ヴァージョンを売りまくる、悪しき前例を作ってしまったからです。
ミックスダウンを再度行うことを、リ・ミックスと言っていたのに、別ヴァージョンを大量生産する意味にすり替わってしまいました。
このため、「オリジナルと違うアレンジになってしまっているのでは?」という誤解を避けるため、リミックス&リマスタリングも、まとめてリマスタリングと言うようになってしまいました。
当然、ミックスダウンからやり直す方が良心的かつ、劇的に音が良くなります。JUDAS PRIESTというヘヴィ・メタル・バンドのリマスター・シリーズは、ミックスダウンからやり直していることで有名です。ヴォーカルが5オクターブの音域を持つ、オペラ学科専攻の凄い人なので、音にこだわったんでしょう。それでいて、他のリマスタリングと同じ値段なので、利益は殆ど出ないそうです(苦笑)。
まぁ、遊佐未森の再リリースは、買い直す必要まではないでしょう(爆笑)。
投稿: エレジー | 2007年6月25日 (月) 21時08分
エレジーさん
丁寧にご教示いただき、ありがとうございました。リミックスの本当の意味については、教えていただいた今まで知りませんでした。
「別バージョン」だと思っておりました。
取り急ぎ御礼まで。
投稿: あゆざかけい | 2007年6月25日 (月) 22時24分