« 映画感想番外:伝説巨神イデオン発動篇 | トップページ | かいかぶられないように…プロジェクトの実態について »

2007年6月17日 (日)

映画感想37:真救世主伝説北斗の拳ラオウ伝殉愛の章

●真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章
 監督:今村隆寛 原作:武論尊、原哲夫
 脚本:堀江信彦、鴨義信、真辺克彦
 音楽:梶浦由記
 主演(声):阿部寛、宇梶剛士、柴咲コウ
 2006年 日本
 (アニメーション作品)

 なんとなく「いまのアニメ技術を使った『北斗の拳』はどんな感じかな?」という感覚で観てみました。
 そういう観点だと、今ひとつな感は否めません。

 全体的な作りはまあまあ。ドラマ的な部分もあるし、酷評する部分はないです。内容的には「北斗の拳」の中でもかなり人気が高い、南斗鳳凰拳の伝承者にして「聖帝」として君臨せんとするサウザーとの戦いです。それを「拳王」ラオウの視点から捉えなおすもの。「北斗の拳」の主人公はあくまでもケンシロウですけれど、ラオウ視点が相当入っています。南斗白鷺拳の伝承者にして「仁星」の宿星を持つシュウも出てきます。原作には登場しないオリジナルキャラとして、ラオウ軍の側近ソウガ、レイナが出ています。

 やはり惜しいと思うのはアクションシーン。
 好みの問題もあるかと思うのですけれど、何でコミックス(漫画)的な表現に逃げる? せっかくアニメーションとして作るのだから、何故その特性を使おうとしないのだろうか? と、そう思いました。要するにですね。絵はきれいになっているし、動きも悪くないのですけれど、表現手法がまったく進化していない感じなのです。
 いや、本当に悪くはないのです。全体的には、セルアニメとしてもなかなかの出来栄えだと思います。それでも、十年前ならまだしも、原作やTVアニメから20年もたって作り直すものですから、相応の期待をしてしまいます。
(アニメ製作の海外への委託化はまだ進んでいるのでしょうか? だとすると、ちょっと複雑な心境ですね)

 声優を昔と違う人にしたのは大正解だと思います。映画俳優を使っていますね。個人的には神谷明さんのケンシロウがどうしてもしっくり来なかったので。
 ラオウの声は、ちょっとヘタウマな感じで毒々しさに欠けるのですが、渋みがあって個人的には好ましく思いました。
 全般的に配役は成功していると思いました。

 エンドロールに「SMBCフレンド証券」という文字があります。ファンドを用いて資金調達をしたようです。
(視聴形態:自宅でDVD)

参考:あゆざかけい映画勝手にランキング

|

« 映画感想番外:伝説巨神イデオン発動篇 | トップページ | かいかぶられないように…プロジェクトの実態について »

コメント

こんばんわ。
「北斗の拳」の映画話は、テレビで聞いたことがありますね。
この映画で、「阿部寛」が「ケンシロウの声優」に挑戦すろ事に関しては、驚きました。
自分は、どちらかと言うと、「神谷明氏」のイメージが強いですね。

投稿: H・K | 2007年6月17日 (日) 21時15分

あれー。もうDVDになってるのですか。
うむむー。これ。スクリーンで見ようと思ってた作品なんですよね。1作目は見たし。
けど、2作目がOVAでこの映画は3作目にあたるんですよね。OVAは見ていなかったので、いまいち映画に行く気が削がれたのでした。
北斗の拳は筋肉の、拳のダイナミズムがすべての映画ですから、躍動する筋肉が表現されていればいいや、と思っています。
第一作では、それがまぁ、描かれていたので、いいかな、て感じでした。(さすがに、アニメーションとしてのダイナミズムにはかけますが。)
結局、OVAをスクリーンに載せただけの映画だったのかもしれません。
(投資規模、てものもあるしなー。)

投稿: くりにゃー | 2007年6月19日 (火) 06時55分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 映画感想37:真救世主伝説北斗の拳ラオウ伝殉愛の章:

« 映画感想番外:伝説巨神イデオン発動篇 | トップページ | かいかぶられないように…プロジェクトの実態について »