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2007年6月30日 (土)

書店めぐり雑感:マリア様がみてる フレーム オブ マインド

 先の3月とか5月とかにも書きましたけれど、けっこう好きで追随しているのですよ。集英社コバルト文庫「マリア様がみてる」シリーズ(今野緒雪さん著) 略して「マリみて」

 3月に「あなたを探しに」を読んだ後は、もう続きが早く出ないかと気を揉んで居りました。もっとも、僕が望むその「続き」とは、事実上の主人公である福沢祐巳さんとその後輩である松平瞳子ちゃんが仲良く姉妹(スール)になっていちゃいちゃしているシーンであって、それこそもうストーリーなんて陳腐でも何でもいいからとにかくそういう場面をただ読みたいだけだったのですが…。

 しかし首を長くして待っていた「マリみて」の新刊は、時系列的には前巻「あなたを探しに」の中に含まれるもので、期待した「続き」ではありませんでした。
 でも、今回はこれまでに数回出ていた短編集の中でも、なかなか心に響く良作ぞろいだったように思います。写真部エース武嶋蔦子さんに焦点が当てられつつ、いわゆるこの「マリみて」世界における姉妹(スール)たちではなく、その周りの人々の織りなす小さなドラマが描かれています。「フレームオブマインド」というタイトルとあいまって、なかなか凝縮度が高い巻であるように思いました。
 …ということで、これはこれで買いでした。

 ああ、でもでも、祐巳さんが瞳子ちゃんを呼び捨てにするのか、そして瞳子ちゃんは祐巳さんを「お姉さま」と呼ぶのか? 気になります…というより、もう絶対そうなって欲しいです。ここまできたら。(そういう予定調和をもしもひっくり返されたら、ファンが暴動を起こしてしまうのではないかしら?)

 架空の学園の設定だし、何よりも少女小説レーベルだし(35歳男性が読むかよとか突っ込まれそうですね)、とは思うのですけれど…。なかなかにして奥が深いです。

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