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2008年8月 3日 (日)

獲らぬ狸の皮算用?…ちょっと愚痴入り。

 愚痴入りなので注意。

 先週のグループ会議において、当社で始めて「ITアーキテクト」と正式に認められたという、あるマネージャーが発言した。「会社として協力もするので国家試験である情報処理技術者試験をもっと受けなさい」と。現在におけるグループメンバーの取得状況と情報処理技術者試験の制度の説明もしながら。ちょうど来年度から制度が変わる予定ということも。
 5年目までの若手には基本情報処理技術者試験を、その他の者にはソフトウェア開発技術者試験を。また、ソフトウェア開発技術者よりも上の高度試験にチャレンジする者が少ない傾向にあるので、もっと受けるようにと。

 グループ会議でマネージャーからそういう発言があるなんて、親会社からの出向管理職ばかりだった10年前では考えられないことだった。出向してきた方々も悪い人ではなく有能ではあったけれど、こういった試験について、とにかく無知だったのだ。合格するためにはどれくらいの知識が必要でどらくらい大変なのか、理解はしていなかった。
 それでも思う。できることなら10年前に言ってほしかったな。

 旧制度における第二種情報処理技術者試験(いまでいう基本情報)に受かったのは学生時代の1991年。同じく第一種(いまでいうソフ開)は1995年。もう10年以上も前だ。パソコン検定の2級もそのころだった(この2級は当時年一回しか受験できず、結構難しかった。その上の1級に至っては2年に一回しか受験機会がなかった。しかし、2級という名称が災いしてか、かなり評価は低かった)。
 それから、ベンダー系でオラクルマスターとか、IBMのDB2UDBの認定試験とか、UMLモデリングとか、細々としたものを受けた。むろん、細々としているが、無勉強ではとうてい合格できない。かなり自習した。会社の業務とは直接は関係ないので、費用は自腹だし、勉強は家で。平日は毎日残業だったので、必然的に土日を使って。

 でも昔は上司も会社も、そういった業界の認定試験などについて、あまりにも無知だった。そして、そういう活動が評価につながらない。たとえばDBの認定試験に合格しても、DB関係の仕事は回ってこない。確かに業務はそんなに単純ではないけれど。
 以前、親会社がDB製品の標準としてIBMのDB2UDBを挙げていた時期がある。オラクルは当時高価になりすぎていた。だから僕もDB2に関する勉強に意義を見出し、かなり苦労してDB2エキスパートまで合格した。だが、当時の会社の資格試験の一覧には入っていなかった。当時の僕は既に、会社に期待することをあきらめかけていた。だから何もしなくてもよかったが、一応人事に直談判した。その結果、一応認定はしてくれた。しかし、DB2エキスパートの前提資格であるDB2エンジニア試験については、僕は受かったことになっていない。
 近年改訂された規則でようやくエンジニアもエキスパートも一覧に挙げられたけれど、いまとなっては虚しい気分になる。その一覧にはランク付けがされているのだが、かなりいい加減に感じる。それがさらに虚しさを増大させる。

 数年前には本当に気力が失せた。組合の執行委員をしてみて始めて知ったのだけれど、毎年人事に提出している自己申告書で、「xxという試験に合格しています」とか「こんな技術を知っています」と、いくら頑張って書き連ねたところで、会社は一切、そうした情報を体系立てて受け取ってはいなかった。それを知ったときの脱力感は相当なものだった。そもそもSI企業だというのに人事の人たちは業界動向にまるで付いて来れていなかった。

 だが、前述のように、近年になってようやくそういう部分を見直そうという機運が高まっているようだ。基本的には良い傾向だ。しかし、やはりベンダー系や団体の認定試験よりも国家試験が高評価なようだ。…というより、人事や管理職の人たちは、数多くのベンダー試験や団体認定試験について、内容を把握しきれずに居るのだろう。
 高度試験はそれこそ10年前くらいに数回は受けていた。昔のオンライン技術者試験やデータベーススペシャリスト試験だ。準備不足で大敗だったけれど。

 なぜ僕が国家試験を受けなくなったか。それは受験機会の少なさと、頑張った分の評価が期待できなかったことがある。実務に近いという意味であればベンダー系の方が良かったし、そちらの方が受験機会がかなり自由だった。年に1度しか受験機会がないのは辛い。高度試験は年1回だ。まあその分受験料は安いけれど。(ベンダー系は信じがたいほど高額だ)

 もともと今年度はLinux認定試験を目標に置いていたけれど、国家試験も視野に入れた方が良いのだろうか。どうせなら、少しでもそういう活動を評価してくれる人が上に居るうちにやった方が良い。それに前述のマネージャーは「制度が変わる時期はチャンス」みたいなことも言っていた。

 そんなことを考えるよりも勉強を開始する方が先だ。それもわかっている。これでは何とかの皮算用だ。
 会社のお金を使って良いというので、とりあえず教本を買ってみるかな。

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コメント

今はどうだか調べていないので、正しいかどうかわからないのですが、通産省が「企業」を、SIベンダーとして認定する際に、その企業の何人が情報処理技術者であるかをモノサシに使っていたのです。
なので、企業側としては、通産省認定ベンダーを名乗りたいために、社員に対し、通産省資格である情処を取らせる、という動きが強かったように思います。
もちろん実務やる上で、情処なんてなんの役にも立ちません。ただの紙切れです。
実務やるんなら、ベンダー資格のほうがずっと役に立ちます。ORACLEスターしかり、MCP,CCNAしかり。
でも会社は評価してくれないんだなー。受験の補助金すら出してくれないから、とんでもない自費受験になっちゃうし。
なんか矛盾を感じますよね。

投稿: くりにゃー | 2008年8月 4日 (月) 00時32分

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