« 今日の日記:緊急リリースは疲れる…バージョン管理が役に立ったよ。 | トップページ | 得意不得意…得手不得手…適材適所。 »

2009年5月19日 (火)

今日の日記:突然の質問の捉え方…地味に凹んだ。

 以前、今の部長が語っていたこと。僕は共感したのでずっと覚えている。突然の質問や問い合わせがあったとき、どう考えるかということ。突然、自分には即答できない質問があったとき、その質問に回答するために、いろいろと調べる。その過程で学習することになり、結果として自分の知識につながる。…というものである。無論、この考え方は諸刃の剣の如しで、一歩間違えると苦しみしか残らず、消えない傷になってしまうこともある。

 昨日、社内でもIT技術に強いと評判のマネージャー(長く開発基盤部署に居て数年前から当所属でマネージャー職に就いている)から、突然質問のメールが着信した。当所属はいわゆる各部門系列と呼ばれ、親会社の部門ごとに形成される業務アプリケーションシステムを開発保守する部署である。人にもよるが、割と業務職が強く、先進的もしくは包括的なIT知識を持っている人は少ないと思われている。その中にあって、僕はそのマネージャーから、「系列に属しながらもIT技術に明るい人材」という目で見られているようだ。

 今までも何回か、突然の質問が来て、そのたびに僕なりに回答して来た。

 昨日の夕方に来た質問は「Tracって何だ」というものだった。僕はすぐに連想した。世間ではバージョン管理システム Subversion と連携して使用されることが多い、オープンソースのバグトラッキングシステムの一種の Trac だと。さらに拡張した言い方をするとプロジェクト管理ツールとも言われている。少なくとも当部において Trac と聴いてすぐにそれを連想できるのはそう居ないという自負はあった。

 でも僕自身、具体的に使用歴は無く。一般的な見解しか即答できなかった。

 一方で、実は当社標準とされるWeb系開発基盤においては、Trac と同種のバグトラッキングシステムの Mantis が採用されていた。僕の個人的な印象では、世間一般的には Trac もしくは後発の Redmine が同種のツールの中では広まっているように思えた。Trac,Redmine については書籍も出版されているし。

 そこまで回答すると、何故当社では Mantis なのか、開発基盤チームに訊いてくれと言われた。

 開発基盤チームへの質問は、電話で直接個人的に訊く(いわば裏)ルートと、問い合わせメーリングリストに投げる(いわば表)ルートとがある。たいていの場合はメーリングリストに投げてくれと言われる。向こうもそうした方が動きやすいのだ。

 なので素直な質問をメーリングリストへ投入した。しかし、その質問の中には、「何故 Mantis を採用したのか」という問いかけも含まれていたことから、何やら向こうが困ってしまったようだった。

 先の運用との調整と同じで、どちらが良い悪いではなく、文化(カルチャー)が違う組織間での意思疎通を行うことは、いろいろと気疲れする。
 開発基盤チームは、かなり裏表の二面性を持っている文化である。いわゆる本音と建前である。こちらは本音の方で理解し合いたいのだけれど、そういうときに限って向こうは建前を通す。特に向こうの上役に対しては建前を見せる必要があるのだろう。

 裏ルートの方がよかったのだろうか。僕は裏は嫌いなんだけれどな…。もしかすると僕のことは「空気を読まない変なやつ」と思われているかもしれない。個人的にはそういう空気なら読みたくもないんだけれどな…。

 …。

 今日は、GW明け以降、久しぶりに運用対応がない日だった。本来は自分の仕事をしたかったけれど、上記のようなことや、顧客との定例会議(突然出るように言われた)などで終わってしまった。今後は顧客との定例に出ないといけなさそう。まあ昔は普通に出ていたわけだが…。異文化との交流や顧客対応などは、それなりにストレスになる。どうなるんだろう…。

 …。

 なんとなく地味に凹む日だった。

|

« 今日の日記:緊急リリースは疲れる…バージョン管理が役に立ったよ。 | トップページ | 得意不得意…得手不得手…適材適所。 »

コメント

おはようございます。

突然の質問の対応、お疲れさまです。

人と接する以上、いろいろなことが起きます。僕もなるべく凹まないよう気分転換(すぎたことは忘れてしまう)ようにしています。といってもふと脳裏によぎってしまうのですが。

投稿: bjg | 2009年5月20日 (水) 04時39分

おはようございます。

マネージャーさんは、TracとMantisの比較考証の回答を経て、Tracの採用を図ることまで望んでいたのでしょうか?
こういう場面は業務中に時々遭遇しますが、意図を推し量り応えた方がよいのか、それとも額面通りの方がよいのか、訊くに訊けない時がありますね。
こちらで最大限の回答をしても、先方の意図が額面通りのものであった時はそれこそ徒労感が増しますが、ひとつ学習出来たと思い直して(いつか役立つ時もあるだろうと)、時間と気持ちのロス(の感覚)を減らしていくのがいいかもしれませんね。
何はともあれ、お疲れさまです・・・。

投稿: 靴底 | 2009年5月20日 (水) 04時53分

こんばんわ!!
おつかれさまです。
私はサーバのハードをやっていますけど、os関係の質問がづばっと来たとき悩むことがあります。
調査のルートは質問の内容で裏ルートを使うことをお勧めする場合があります。
この場合は裏ルートでさりげなく質問投げたほうが良いのでは?

投稿: たかでんです。 | 2009年5月20日 (水) 21時32分

この記事へのコメントは終了しました。

« 今日の日記:緊急リリースは疲れる…バージョン管理が役に立ったよ。 | トップページ | 得意不得意…得手不得手…適材適所。 »