映画感想45:1000年女王
※再見ですが…。
●1000年女王 (QUEEN MILLENNIA)
監督:明比正行 製作総指揮:今田智憲
原作・企画・構成:松本零士
脚本:藤川桂介 音楽:喜多郎
出演(声):潘恵子、戸田恵子、永井一郎
麻上洋子、野沢那智、武藤礼子
1982年 日本
(アニメーション作品)
TV版にて「銀河鉄道999」の後番組として「新竹取物語1000年女王」が放映されていた時期に公開された劇場版。999と同様に、劇場版はキャラクターデザインや設定等を変えた完全新作。こちらの方は原作に近づけた感じでしょうか。
いやー。やはりCGを使っていないセルアニメーション…特にこの1980年代初頭くらいの日本のアニメーター達によって作られたアニメーション映画は良いです。確かに古さは感じさせるのですが、今更ながらに「当時のアニメ職人さんたちってすごいな」と感動させられます。
関東平野全体が宇宙船となって飛び立つシーン等、当時としては斬新なカットが随所に見られ、その頃のアニメ職人さんたちの技術が結集された作品となっています。今であればCGでやってしまうであろう、複雑な海の描写なども当時は全部手描きです。すごいです。
もう28年も昔のことなのでほとんど覚えていなかったのですが、改めて見ると当時のアニメ作品の持つなんとも言えない味わい、そして松本零士ワールドは、やっぱり良いなと思いました。
正直、ストーリー展開やSF的部分については突っ込みどころ満載なのですが…。それでも、破天荒な感じでまとまっている作品とも言えるでしょう。とにかく松本零士の描く女性キャラがたくさん見られて良かったです。そして何よりも、声優陣の演技の見事さが光ります。
主人公の雪野弥生役の潘恵子さんを賞賛する声がありますが、僕的にはラーメタル人の指導者ラーレラ役の武藤礼子さんの演技がものすごく良かったです(今では故人なのが残念です)。あと、1000年盗賊の首領セレンや、永久管理人さんも良かったです。(松本零士作品にはこういう永久的な仕事をしている人が多いですね)
また、喜多郎の奏でる音楽が見事に作品にマッチしています。雨森始少年が、1000年女王(雪野弥生)を見送るシーン。その言葉は、感動します。そして主題歌が流れ始めます。「星空のエンジェルクイーン」(デラ・セダカ)は、隠れた名曲でもあります。
…。
(視聴形態:自宅でDVD)
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