必修科目の問題とか、いじめへの対応の問題とか、教育に関係する報道が多い。また、罪の無い小さな子供が巻き添えになる変な事件や、虐待事件も多い。これらの事件の裏には、本当は様々な社会が抱える問題が隠されている。「大学進学率を競う予備校化する高校」だとか「ゆとり教育の崩壊と教育格差」だとか「大学全入時代で問われる大学教育」だとか「異常なまでの就職氷河期で形成された企業側と学生側の意識のミスマッチ」だとか……。他のいろんな問題とリンクしている。
人間が愚かだからなのかメディアの傾向がいけないのか。どうも前述したような問題の本質を誰も語ろうとしない。本当はそういうことを突いていくのがメディアに厚遇を持って迎えられ登場する「有識者」の皆さんの真の役目だろうに。
気のせいかな。僕はこの傾向が昨年の総選挙(郵政問題のみがクローズアップされ、「劇場」とも言われ、与党が圧勝した選挙)から、どうも問題の本質を突くような発言をしないという傾向が強まったと思う。これは気のせいかな?
別にここで断っても意味はないが、一応表明しておくと、僕は昨年の選挙で与党には票を投じなかったよ。でも、結果として与党は圧勝した。つまりいまの政治に「Yes」といっているのは他でもない、国民なんだよ。
冒頭で触れた昨今の問題では、どれも教育や福祉に関係する組織や、その人々がやり玉にあげられている。無論、責任の所在は明確にする必要はあるし、確かに関係する「大人たち」の対応がまずかったのも疑いようがない。でもね、本当に原因を突き詰めていけば、「親」なり「家庭」なりの問題に行き着くはずなんだ。そしてその問題をもっと掘り下げれば「政治」に行き着く。特にいじめ問題がそうだ。確かに学校関係者や教師も問題だろうけど、最も重大な問題を抱えている、もしくは責任があるのは、「いじめた側の本人たち」だろうよ。
確かに日本人の性質として、マイノリティに居るよりもメジャーに居る方が落ち着く。寄らば大樹の陰っていうのがあるんだろう。個々を見ればいい人でも集団になると怖い。いまの日本のメディアなどはとにかくメジャーな方向に加速する。これでは少数意見など封殺される。だが、そういう風潮こそいじめを生むんだよ。
大人社会がこれでは、子供社会を正常化させるなんて無理だ。もっと危機感を覚えなくてはいけないよ。日本は先進国だとか思っている人が多いようだが、すくなくとも言論や表現の自由という意味では、むしろ退化している。それはすべて政治の力なんだよ。
あまりこういうことは言いたくはないが、あまりにも世間の流れが気持ち悪いので、ちょっと言ってみた。
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